2020.03.12
2020.08.07
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ルネイム編集部

WEB制作会社によって見積もり費用が異なる3つの理由と費用を抑えるポイント

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弊社でもWEBサイト制作若しくはリニューアルに関するご相談をいただく機会が多いのですが、その際に「ホームページの値段は何で会社によって異なるのか」という質問をよく聞かれます。

例えば、「A社で見積もりを取ったら80万円だったのにB社の場合は150万円だった」など発注企業側からすると何が違うのかが分からないので、外注先の選定にも一苦労でしょう。

確かに、会社によって費用は大きく異なるので相場を断定的にお伝えすることは正直難しいのですが、弊社では上記のような質問を受けた場合に、「価格設定に際するいくつかの要素」をお伝えするようにしています。

そこでこの記事では、以下のことについて解説していますので是非、今後の参考にしてください。

  • 費用が大きく異なる3つの要素
  • WEB制作費用の主な見積もり内容とは
  • 費用を抑えるポイント

それでは一つずつ解説していきます。

目次

  • 費用が大きく異なる要素

  • 制作方針

  • 制作フロー

  • 制作費用の大半は人件費

  • WEB制作費用の主な見積もり内容とは

  • ディレクション費

  • ディレクション費として含まれる業務例

  • デザイン制作費

  • デザイン制作費として含まれる業務例

  • 開発費

  • 開発費として含まれる業務例

  • 費用を抑えるポイント

  • RFPの充実化

  • テキスト・画像(動画)素材の用意

  • 担当者の知識向上

  • まとめ

費用が大きく異なる要素

テクスチャ


WEB制作会社が制作費用を決めるにあたって、いくつかの要素があります。
費用の多くが人件費であることはイメージ出来るかもしれませんが、それでも費用が大きく異なるのは何故でしょうか。

制作方針

WEBサイトを制作するにあたって、WEB制作会社ごとに制作方針は異なります。

例えば、これまでに制作したWEBサイトのデザインをテンプレート化して制作する会社と一からオリジナルのWEBサイトを制作する会社とで分かれます。

前者の場合は、既にデザイン案が揃っているのでテキストや画像(動画)の差し替えをすれば、一応はWEBサイトが完成します。
メリットは工数が少ないので比較的早く・安く制作出来る点ですが、デメリットは自社の為に制作したデザインではないので業種によっては合わないものもあります。

後者の場合は、一からオリジナルで制作するので、想定している仕様などが反映しやすいです。
メリットは自社専用のデザインなので他社と異なる仕様に出来る点で、デメリットは前者と比べると期間を要し、費用も高くなります。

それぞれの良さがあると思いますが、WEBサイトは会社の看板となるものですので、出来ればオリジナルデザインの方が良いのではと思っています。

制作フロー

一概に「WEB制作会社」と言っても、制作フローは会社によって異なります。つまり、どこまでのことをやってくれるのかが違うということです。

例えば同じボリュームのホームページを制作するとしても、

  1. ヒアリング
  2. ワイヤーフレーム
  3. デザイン制作
  4. コーディング
  5. 検証
  6. 納品

という制作フローの会社と、

  1. ヒアリング
  2. 市場調査
  3. 競合分析
  4. キーワード分析
  5. ペルソナ設計
  6. マーケティング戦略考案
  7. コンテンツ企画
  8. デザイン制作
  9. コーディング
  10. 検証
  11. 納品

という制作フローの会社では、工数が大きく異なります。
前者と比べると後者は、工数が倍近くあるので当然その分費用も高くなります。

しかし、後者では何段階にも分けて細かくアウトプットを行い、綿密な戦略が成されたWEBサイトが完成する為、それに伴い品質も上がります。
低品質のモノと高品質のモノでは、同規模であったとしても費用が大きく異なるのは当然高品質のモノです。

弊社でも、後者と同様若しくはそれ以上のタスクを一つのプロジェクトに集約して制作しています。
ですので費用は相応に発生してしますが、制作したWEBサイトの品質には自信を持っており、クライアントからもご好評をいただいています。
WEBサイトはデジタルマーケティングの一環であり、デジタルマーケティングの母体となるものですので入念な戦略設計を行なっているのです。

しかし、残念ながら安い高いは関係なく、発注企業のビジネスを理解せずに、ただ制作するだけの会社が存在するのも事実です。
そういう会社は顧客理解に時間を費やすことができず、良い提案をもらえない可能性が高いと思います。
少し話が逸れてしまいましたが制作フローの違いも、費用の差が生じる要因となっています。

制作費用の大半は人件費

無形商材を扱う業態は殆どだと思いますが、WEBサイト制作費の大半は人件費です。
同じWEB制作会社でも、デザイナーやエンジニアなどのスキルが異なるので、そういう面も費用に反映されてきます。
高スキルで経験豊富なスタッフを抱えているWEB制作会社と、低スキルで経験の浅いスタッフを抱えているWEB制作会社とでは費用が大きく異なります。

また、WEB業界では属人性が高くなりやすく、会社の規模や人員によって費用が大きく異なります。
規模が大きい会社であればあるほど、費用は高くなる傾向があります。
その理由としては「規模が大きい=抱える人員が多い」ということですのでその分人件費がかかり、費用に反映されるということです。

こういう背景があるので、規模が大きい会社ほど費用が高くなり、フリーランスなど個人の場合が最も安くなるという仕組みになっています。

WEB制作費用の主な見積もり内容とは

電卓で計算する男性

ここまでは、WEB制作会社によって費用が大きく異なる理由について開設しましたが、ここからは見積もり内容の詳細について解説していきます。
実際に見積もり依頼をした際に「これは何の費用なんだろう?」と思ったことがある企業担当者の方は多いと思いますので、一つずつ詳細をお伝えします。

ディレクション費

高品質のWEBサイトを制作する為にはデザインや開発を行う前に、戦略設計やコンテンツ企画などが必要となります。
クライアントが抱える課題を汲み取り、良質なアウトプットを行う為にもこの工程は必要不可欠です。

また、プロジェクト全体の管理や打ち合わせなどのマネジメント業務も併せてディレクション費に含まれます。
実施するタスク量はWEB制作会社によって異なります。

ディレクション費として含まれる業務例

  • 戦略設計
  • コンテンツ企画
  • UI/UX設計
  • 要件定義
  • ワイヤーフレーム作成
  • マーケティング戦略考案
  • プロジェクトマネジメント …等

デザイン制作費

WEBサイトのデザインは単純に「かっこいい」「おしゃれ」という曖昧な表現では、ビジネス課題を解決するデザインは制作出来ません。
ユーザーが「何を求めているのか」「サイト内でどういう行動を取るのか」などを汲み取り、デザインへ反映させることが重要です。

ビジネスモデルやターゲットによってもデザインの方向性は変わるでしょうし、企業のコンセプトや強みを訴求出来るデザインでなくてはなりません。
弊社でもクライアントの「こういう感じにしたい」という意向は残しつつ、ディレクションで抽出した設計事項を噛み砕いてデザインへ反映させています。

デザイン制作費として含まれる業務例

  • デザインコンセプト策定
  • トップページデザイン
  • 下層ページデザイン
  • CTA/アイコンデザイン
  • テキストフォント選定
  • 画像(動画)素材制作
  • デザイン監修 …等

開発費

開発費とは、これまでに取り決めしてきた各種事項を実装という形でアウトプットする作業費用です。
エンジニアによるコーディングやシステム実装が主な作業内容となります。

WEBサイトのパフォーマンス向上やリリースまでの検証も含めて開発作業に入ってきます。
エンジニアのスキルや経験によっても大きく成果物が変わってくるので費用もWEB制作会社によって異なります。

開発費として含まれる業務例

  • トップページコーディング
  • 下層ページコーディング
  • アニメーション実装
  • CMS構築/プラグイン設計
  • フォーム構築
  • レスポンシブ対応
  • 常時SSL化
  • リダイレクト設定
  • サイト速度高速化
  • システム/機能開発
  • デバイス/ブラウザ検証 …等

費用を抑えるポイント

パソコン越しに生徒に教える先生


ここまではWEBサイト制作時の見積もり内容や会社によって費用が異なる理由について解説しました。
ここからは、これらを踏まえた上で少しでもWEBサイトの制作費を抑えるポイントについてお伝えします。
現在、WEB制作会社から見積もりをもらって検討中の企業担当者の方も、もしかすると見積もり金額より費用を抑えられる可能性がありますので是非参考にして下さい。

RFPの充実化

RFPとは提案依頼書のことで、WEBサイト制作時の要件をまとめたものです。
RFPの内容が充実していると、見当違いの提案をもらう可能性が少なくなり、WEB制作会社側も提案がしやすくなります。
RFPへ依頼する業務範囲についても記載しておくと、WEB制作会社側で行う業務が明確になるので必要のない業務が追加されて見積もりをもらうことはなくなります。

これにより当初の想定よりも制作費用を抑えられたという事例は数多くありますので、RFPの作成がまだの方は是非作成して下さい。

RFPの作成方法については以下の記事で詳細を解説しています。
また、弊社ではRFPテンプレートを無料で提供していますのでご希望の方は是非お問い合わせ下さい。

テキスト・画像(動画)素材の用意

WEBサイト制作に際する戦略設計やデザイン・コーディング等は専門のナレッジや技術がないと難しいかもしれませんが、サイト内で使用するテキストや画像(動画)素材は自社で準備出来るものかと思います。

自社の製品・サービスや強みについてはWEB制作会社ではなく、自社の担当者の方が遥かに理解しているかと思います。
事業理解度が高ければ高いほど、サイトのテキストコンテンツは充実しますので、社内リソースで対応出来る場合は可能な限り自社で用意すると良いです。

画像や動画といったビジュアル素材も可能な場合は自社で用意すると費用を抑えられます。
全てWEB制作会社にお願いするとなると、素材の購入費や撮影費なども発生します。
ただし、自社で用意する際もデザインの方向性とズレがないよう、擦り合わせながら準備するようにしましょう。

担当者の知識向上

社内に多少でもWEBのことが分かる担当者がいるのといないのでは、費用面だけでなくプロジェクトの進行にも影響してきます。
何も分からない担当者の場合、要件擦り合わせもスムーズにいかずに納期が遅れるといった事例も少なからずあるようです。
結果的に工数が余計にかかってしまい、当初よりも費用が多くかかってしまったという話もお伺いしたことがあります。

WEBサイトを制作するにあたり、大まかなアウトラインだけでも把握していると、何も分からない場合と比べて遥かにプロジェクトがスムーズに進みます。
リリース後の運用でも、ちょっとした変更事項や修正など社内で対応出来るくらいのスキルは、WEB担当者として必要でしょう。

まとめ

今回は「WEB制作会社で見積もり費用が大きく異なる理由」というテーマでお伝えしました。

本記事では費用が高くなる要素や主な業務内容についてお伝えしましたが、一概に「安い=良くないWEB制作会社」というわけではありません。
用途によっては安価で制作してくれるWEB制作会社が良い場合もあります。

発注企業が何を求めているのかで、制作するサイトの制作フローは異なります。例えば起業したばかりでWEBサイト制作に割ける予算が限られている場合は安価なWEB制作会社に絞っても良いと思いますし、ビジネスの軸となるWEBサイトを希望する場合は戦略設計からしっかりやってくれるWEB制作会社を選んだ方が良いでしょう。

最も良くないのは、安価なWEB制作会社に費用以上のものを求めすぎてしまうことです。
単純に安い高いの費用だけで選ぶのではなく、求めている品質や成果に見合ったWEB制作会社を選ぶようにしてください。
本記事が、WEBサイトを制作するにあたって、外注先の選定でお悩みの企業担当者の参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

ルネイム編集部

マーケティング担当者の方へ向けてマーケティングに関する様々なお役立ち情報を発信しています。