個人・法人向けにインターネット回線紹介などのブロードバンド事業を手がける株式会社アイリアライズ。一般的なインターネット回線代理店のような訪問型ではなく、運営メディア「ヒカリコンシェル」からお問い合わせいただいたお客様のみにへご案内しているのが特徴です。
ルネイムでは2020年8月より、事業課題の解決に向けて、マーケティング戦略の見直し・サイトのリニューアル・運用全体のコンサルティングを担当させていただきました。結果、中長期型施策の代表例とも言えるオウンドメディアマーケティングにおいて、半年で月間ユーザー数300%増・月間CV数90件の成果を出すことができました。
今回の対談では、アイリアライズ代表取締役を務める池田 逸人さま、全体コンサルティングを担当したルネイム代表の湯田(@yuta_lunaim)が、これまでのお取り組みについて振り返りました。
事業全体の戦略や利益の最大化へ向けて一緒に尽力していただけそうだと感じた
湯田:最初は弊社コーポレートサイトからお問い合わせいただいたことがキッカケでしたよね。ルネイムへご相談いただく前はどのような課題があったのでしょうか?
※取材はオンラインで実施しました
池田:自社で運営しているインターネット回線情報メディアが伸び悩んでいました。Googleのコアアルゴリズムアップデートの影響もあり、思うようにアクセス数を伸ばせていなかったんですよね。
湯田:オウンドメディアマーケティングにおいて、Googleのコアアルゴリズムアップデートは避けて通れないですよね。
池田:この業界はテレアポや訪問などのアウトバウンド型の代理店が多いのですが、弊社はあくまでも自社メディア起点のインバウンド型にこだわっています。検索エンジン上での競合も多いことは理解していますが、インターネット回線でお悩みの方ひとりひとりに直接アドバイスさせていただき、その上でお客様に合ったインターネット回線をご案内したい想いがあって。
しかし、どうしても外的要因に左右される側面があることに加え、それまでは記事の執筆以外は全て内製運用だったため最新のSEO情報を知ることが困難だったこと、社内リソースがあまり割けなかったことも課題でした。
湯田:業界のお話については、ご相談時に池田さんから詳細を教えていただきましたよね。御社や池田さんの事業に取り組む想い・お客様に対する想いをお伺いしたからこそ、課題解決を図るためのご提案をさせていただきました。改めて、なぜルネイムにご依頼いただけたのか、理由を教えていただけますか?
池田:実はルネイムさん以外にも2社にお話を伺いました。正直にお伝えすると、ルネイムさんよりも条件面では良かったんですよね。でも、金額だけではなく、オウンドメディア運用やSEOのノウハウ・マーケティング全体の知識、あとは金額とのバランスを踏まえてしっかり検討しました。
ルネイムさんに依頼させていただいたのは、オウンドメディアのサポートという枠組みではなく、弊社事業全体の戦略や利益の最大化にむけて一緒に尽力していただけそうだと感じる提案をいただけたからです。
また、湯田さんからは、やった方が良いこと・やめた方が良いことなどをハッキリと弊社のためを思って言っていただけたことも決め手の一つでした。
湯田:有難うございます。何事もハッキリ言うタイプですみません(笑)。でも、私たちに与えられた使命はお客様の利益を伸ばすことで、施策視座での提案を行わないことが方針の一つなんです。新たなターゲット戦略やキャッシュポイント拡大なども含めて提案させていただきました。
業務オペレーション部分なども含めて事業に根付いた戦略を立案してくれた
湯田:キックオフ後、まずはマーケティング戦略の再策定に取り組みました。市場や競合の動向を細かくリサーチして、御社がどのように立ち回れば良いのかを整理してお伝えしましたね。
また、Googleアナリティクスで訪問ユーザーの傾向を調査したところ、元々御社がターゲットとしていたユーザー層とは異なる層のユーザーも多く訪問していることが判明したので、ターゲットを再定義してその後のコンテンツ戦略へ反映することにしました。
インターネットは世界的インフラですので、ニッチ商材のようにターゲットの明確化が難しいと感じました。それであれば、軸を決めた上でターゲット層をいくつか定義して、メディアの特性を活かしたコンテンツ展開を行った方が良いと思ったんです。
池田:そうですね。ターゲットが変われば届ける情報も変わるので、ヒカリコンシェルが発信できるコンテンツは格段に増えました。コンセプトは壊さず、バランス良く調整していただきました。
それだけでなく、お客様からのご相談以降のオペレーションまで提案していただきましたよね。今までは電話のみでの対応でしたが新たにZoom対応も提案していただき、「ここまで言ってもらえるんだ」と驚きました。
湯田:お客様のプロダクトや業務フローについてはおこがましいので中々ストレートには言いづらいのですが、それとなく「こうするのはいかが?」のニュアンスでお伝えするようにしています(笑)。
それと、オンライン型のインターネット回線案内サービスはメール完結やアフィリエイト型が多く、お客様の用途に合わせてオペレーターの方がしっかり対応してくれるサービスは少ないことがリサーチ段階で分かりましたので、その点を充実させることは御社の事業方針にも整合すると思ったんです。
池田:はい、おっしゃる通りです。私たちの強みの部分でもあるので、その意見は直ぐに取り入れさせていただきました。
初動に大きな影響を与えたサイトのリニューアル
湯田:戦略フェーズを終えた後に取り組んだのはサイトのリニューアルでしたね。リニューアルが本当に必要なのか、それとも部分的な改善に止めるべきかを様々な分析結果を基に精査して、その結果リニューアルを実行させていただきました。
池田:これまでサイト周りはWeb制作会社へ依頼しており、リニューアルの必要性や進め方などを何度も湯田さんへ伺ったのを覚えています。社内にもディレクター経験のあるスタッフはいますが、マーケティング戦略と紐付いたサイトのイメージが湧かなかったので。
湯田:そうでしたね。弊社も全てのプロジェクトでリニューアルを行うわけではありません。プロジェクトによっては部分的な改善が最良の選択である場合もあります。しかし、御社の方向性や事業方針と現状サイトが大きく乖離していたので先々を考えると、このタイミングでリニューアルを実行した方が良いと判断しました。
リニューアルの際は、予め策定したマーケティング戦略はもちろんですが、池田さんや担当者の方にお伺いした『ユーザーが抱える様々な悩み』を整理して、必要なページの拡充や全体設計に反映しました。テクニカル面で言うと、Webサイト制作時に使用している弊社独自のチェックリストに基づいて、UI/UX設計・技術面でのSEO設計(所謂、内部対策)を行いました。
2020年11月末にリニューアルが完了しましたが、その直後にGoogleのコアアルゴリズムアップデートが実施されましたね。その影響もあってか、結果的にアクセス数が急激に伸びたので、初動としては良いスタートを切れたと思っています。
池田:はい、リニューアル直後から目に見えてアクセス数が増えたので驚きました。正直、サイトがここまで影響すると思っていなかったので、顕著に数字へ反映されていたのは嬉しかったですね。
これまで挑戦してこなかった新たなコンテンツ戦略を用いて業界のリーディングメディアを目指す
湯田:リニューアル後の3ヶ月はアクセス数の伸びが著しく、CV数も比例して徐々に増えてきました。元々、100程度のコンテンツは公開されていたメディアでしたが、弊社が関わるまでは競合性を考慮したコンテンツ戦略をとられていましたよね。
池田:そうですね。この業界はSERPs(検索結果ページ)上の競合性が高く、大きな流入数を期待できるビッグワードは殆どの競合メディアが対策していました。一方でヒカリコンシェルは後発ということもあり、極力競合メディアとの戦いを避けるコンテンツ方針をとっていたんです。
私たちなりにユーザーが検索するであろうキーワードの中から、競合がコンテンツ化出来ていないものを洗い出して優先的にコンテンツを制作しました。キーワードの幅を広げれば、その分コンテンツの幅も広がることは分かっていたのですが、まずは目の前のことをやるだけで精一杯だったんですよね。
湯田:既存のコンテンツを精査しましたが、念入りにリサーチした上でのキーワード選定を行っていると感じていました。でも、今後の方向性を考えた時に「今のままでは一定以上のポジションは取れない」と思ったので、御社がこれまで取り組まれていなかったビッグワードのコンテンツを初動では注力して制作していただきましたね。
池田:はい、「いきなりそうくるか」と思いました(笑)。私たちが行ってきたことの真逆だったので。
湯田:そうですよね(笑)。でも、いつかは取り組まなければならない領域なので、どうせやるなら早い方が良いと思いまして。それに、ご相談時にお伺いした御社の目指す姿に基づいてコンテンツ戦略を立案していたので、情報の網羅性・正確性・ユーザーに対する貢献性を考えると必要なアクションだと判断したんです。結果的に月間ユーザー数300%増・月間CV数90件まで成長しましたよね。
池田:また、時勢的にテレワークやワーケーションに取り組み始める企業も増えたことにより、インターネット回線のニーズは更に広がったと感じていましたが、早速それらのコンテンツ案を考えてくれたスピード感には驚きました。
企画系のコンテンツも立案していただいて、やはり外部専門家の声を取り入れるのは必要だったと改めて感じましたね。ずっと内製で運用していると、どうしても自分たちの型から抜け出せないというか。
湯田:有難うございます。私たちの存在意義は成果を出すことではありますが、それは決して顧客企業のマーケティング活動を単に代行することではないんですよね。プロジェクトを成功させるには、一緒に良くしていかなければなりません。それが故に、オペレーション部分での試行錯誤が難しくもあるのですが。
池田:ルネイムさんの関わり方は正にそんな感じですよね。今は成長フェーズなのでユーザーに貢献できるコンテンツ発信を継続すると共に、オペレーションの最適化は引き続き取り組まなければならないと感じています。
また、「ヒカリコンシェルを業界のリーディングメディアにしましょう」と言っていただいたので、私たちも頑張ります。よろしくお願いしますね。
湯田:はい、勿論です。今後ともよろしくお願いします。
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